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ブラジル経済

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ブラジル 経済

ブラジル経済の動向・指標

国名ブラジル連邦共和国経済成長率0.87%(実質、2012年)
首都ブラジリアインフレ率5.4%(年平均、2012年)
通貨レアル失業率5.5%(2012年)

ブラジルの経済成長率

ブラジル経済成長率 推移

ブラジルのインフレ率

ブラジル・インフレ率

ブラジルの財政

ブラジルのの政府総債務残高のGDP比は68.5%。(2012年末)
ブラジル財政収支(対GDP)

ブラジル・プライマリーバランス推移
 *プライマリーバランスとは
  「国債発行収入を除いた歳入」から「国債の利払い・償還費を除いた歳出」を差し引いたもの

経常収支

ブラジル経常収支 推移

ブラジルの政策金利

ブラジル政策金利の推移

ブラジル中央銀行はインフレターゲットを導入していて、2013年のインフレ目標は2.5~6.5%。

ブラジルの主要政策金利は「セリック」(SELIC)。

ブラジル経済の現状

ブラジルは1990年に物価上昇率6800%というハイパーインフレを経験するなど
インフレに傾きやすい体質をもっていました。

しかし2004年以降は物価も安定して、それに伴い投資資金が流入するようになり
安定した経済成長が持続する好循環が生まれています。

2014年のワールドカップ、2016年のオリンピックに向け、投資の高まり、経済成長が期待されていて
高金利通貨であるレアル(2013年4月時点の政策金利は7.5%)人気から、
2011年にはレアル建て投資信託が大きな人気を集めました。

ブラジル経済の特徴は、以下。

  • インフレになりやすい経済体質。
  • 鉄鉱石などの鉱物資源や、大豆などの食糧の輸出国であり、国際商品相場の影響を受ける。
  • 最大の輸出先である中国の景気動向から大きな影響を受ける。

現在の状況は、商品市況の低迷や中国経済の減速などにより、ブラジルの景気も減速しており、
一方、物価は6%を超えるようになり、スタグフレーションの様相を見せ始めていると言えます。

インフレと景気減速を両睨みする金融政策が必要であり、難しいかじ取りが強いられそうです。

ブラジル経済の状況(2013年8月)

為替介入、年末までに600億ドル(8月23日)

ブラジル中央銀行は8月23日、通貨レアル安対策として
年末にかけて600億ドル規模(約6兆円)の為替市場介入策に乗り出すと発表し、
同日、介入を開始しました。

ブラジル通貨レアルは、米量的緩和の縮小観測が強まってきた5月以降から下落基調を強めており
対ドルで4年8カ月ぶりの安値圏にあり、輸入物価の上昇でインフレ傾向を強めています。
(消費者物価指数は、7月時点で6.27%。中銀目標の6.5%近辺で高止まり。)

ブラジル中銀は今後12月末まで、
通貨スワップ入札の実施、レポ取引(債券と現金の交換取引)等によりドル供給を増やして
レアル安に歯止めをかける考え。

10月から関税引き下げへ(8月1日)

ブラジル政府は8月1日、自動車部品、鉄鋼製品、石油化学製品、ガラス、タイヤなど
100品目を対象に、10月から、輸入品にかかる関税を引き下げると発表しました。

これまで国内製造業の保護を目的に関税を最大25%に引き上げていたのですが
インフレ抑制を優先させることが必要と判断した模様です。

マンテガ財務相は
「ドル高の進行で製造業の競争力は高まった。製品価格の引き下げにも役立つ」
と述べています。

ブラジルレアル、急落が続く(8月1日)

8月1日午前の為替相場は、1ドル=2.29レアル台となり、4年ぶりの安値圏に突入。
7月31日にはブラジル中央銀行が3回にわたって為替介入を実施しましたが、止まりません。

急激な通貨安で、輸入物価が上昇し
6月の消費者物価指数は、前月比6.7%上昇。(中銀の目標である6.5%を上回っています。)
製造業においても原材料輸入コストが上昇し、収益が悪化しています。

ブラジル中央銀行は、4月から3会合連続で政策金利を引き上げていますが、レアル安は止まらず、
景気減速に拍車がかかり、さらにレアル安を招いてしまうという悪循環に陥っています。

ブラジル経済の動向(2013年7月)

労組ストライキで工場・港湾の操業止まる(7月11日)

7月11日、ブラジル中央統一労働組合(CUT)などが主導するストライキが実施され、
自動車産業が集積しているサンパウロでGMなどの工場、サントスの港湾施設などの操業が止まりました。

ストは広範囲で行われ、11の州で道路が占拠され、
労組側は、労働時間の短縮や保険制度の拡充などを求めています。

政策金利、3回連続引き上げ(7月10日)

ブラジル中央銀行は、7月10日の通貨政策委員会で
政策金利を0.5%引き上げて、8.5%にすることを決定し、発表しました。
(これで3会合連続での引き上げとなります。)

5月の鉱工業生産は、前年同月比1.4%増と、市場予測を大きく下回り、減速傾向が強まる中
6月の消費者物価指数(IPCA)は6.7%と、中銀目標の6.5%を上回る上昇を見せています。

投資マネーのブラジルからの「流出」も続いていて、ブラジル通貨レアル安により
一層のインフレが心配されています。

ブラジル中央銀行はインフレ対策を優先させ、金融引き締め策を強化する方向です。

ブラジル経済の動向(2013年6月)

成長率予測引き下げ(6月27日)

ブラジル中央銀行は6月27日、
2013年のGDP成長率見通しを、従来の3.1%⇒2.7%に引き下げることを発表しました。
(ブラジルの潜在成長率は3.5%とされていますが、3年連続で下回る見通しです。)

消費者物価の上昇率は、従来の5.7%⇒6.0%に、こちらは見通しを引き上げです。

6月半ばまでの1年間で消費者物価指数は6.67%の上昇となり、
中央銀行の物価上限目標の6.5%を上回っています。

1-3月の成長率は1.9%と低迷

ブラジルの実質経済成長率2013年1-3月期は、前年同期比1.9%低迷している。
(ブラジルの潜在成長率とされる3.5%を下回る水準が2011年4-6月期から続いている)
特に、鉱業マイナス6.6%、工業マイナス0.7%と、鉱工業の不振が目立つ。

一方、物価上昇率は、中央銀行の目標上限である6.5%近辺で推移。
(スタグフレーションに陥りつつある)  (⇒「ブラジル、レアル安対策」

ブラジル中央銀行は、政策金利を4月、5月と2会合連続で引き上げ、8.0%とし、
ブラジル政府は、金融取引税を撤廃してレアル安対策を行うなど
インフレ対策に比重を置いた政策を進めている。
(トンビニブラジル中央銀行総裁は「金利の切り上げに上限はない」と表明した。6月17日。)

ただし、インフレ傾向は止まりそうもなく、低所得層の消費減退につながり始めており、
物価上昇と景気後退が同時進行。

サンパウロで始まった公共交通機関の値上げ反対デモは、ブラジリア、リオデジャネイロなど各地に広がり
「サッカーワールドカップ反対」などが掲げられ、
反政府運動に発展しそうな状況に入り始めている。 
(⇒「ブラジルのインフレと抗議デモ」



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・国際金融ニュース(2013年6月以前)

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