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中国、安定成長路線へ転換? 

(2013年4月25日)

中国の2013年1~3月期の成長率は、前年同期比で7.7%
昨年10~12月期に比べ0.2ポイント鈍化した。

約30年にわたり10%前後の高成長を続け、
この10年で経済規模が5倍強となった中国経済がはっきりとした減速に向かい始めている。

注目すべきは、これまで「保八」を掲げ、
「8%成長」にこだわりを見せてきた中国政府に変化がみられることだ。

記者会見で国家統計局の報道官は
「7.4~7.9%の間なら安定成長の範囲だ」と語り、
「8%」という数字を口にしなかった。

これは、何が何でも8%を死守して行くという従来の姿勢からの転換を意味する。

李首相は4月17日の会議で「経済は全体に良好で、成長速度は合理的」と発言し、
習近平国家主席も「経済成長を早めることはできるが、やらない」と最近語ったとされる。

成長率が8%を割ったからといって「すぐに景気対策を打つことはしない」ということだ。

李首相は「経済のバージョンアップ」を強調している。

成長が鈍化する中でも膨張が続く「住宅バブル」をソフトランディングさせることが
当面のテーマであり、
安易な公共投資による景気対策を行わないという姿勢に転換したということになる。

2軒目の家を買う際の「ローンの頭金を7割」にする、という方針を決めた。(4月初めに決定)

これが実施されれば、資産運用手段として住宅投資が行われている状況が抑えられるだろう。

ただし、広州ではマンションの値段が3月に急騰するなど
政府のコントロールがもはや難しくなっている現状もある。

地方政府債務の膨張問題を含め、
中国はこれまでの成長路線による「ひずみ」からのソフトランディングを志向しているわけだが
巨大化した中国経済を、政治の力で安定的にコントロールすることは極めて困難である。

(2013年4月25日)


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