外国為替市場
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外国為替市場の概要
1日に4兆ドルが取引される
外国為替市場の概要を見て行きましょう。
まずおさえておきたいのは、
外国為替市場は、債券や株式など他の金融市場に比べ圧倒的な取引量があり
流動性が極めて高い市場である、ということです。
![外為市場・株式・貿易の市場規模比較 外為市場・株式・貿易の市場規模比較](swfu/d/sisanunyou21-9.png)
「1日」の世界の取引高は、約4兆ドル。 (「年間」では約1000兆円です。)
世界のモノの貿易高は、「1年間」で約16兆ドルですので
外国為替取引の4日分で、モノの取引高1年分に匹敵するということになります。
また、株式市場と比較するとどうでしょうか?
世界の株式の売買代金は「1年間」で51兆ドル(2010年)で、
「1カ月」で約4兆ドルということになります。
世界の株式市場での取引高「1カ月分」が、外為市場では「1日」で取引されているわけです。
ちなみに世界で最も流動性の高いニューヨーク株式市場の時価総額は約12兆ドルです。
外為取引の3日分ということですね。
こうした数字は年々変化するのですが、外国為替市場が他の金融市場に比べて
非常に大きな規模を持っている点は変わりません。
リーマンショック後の金融危機において、株式市場や債券市場では取引が激減したのですが
外国為替市場は流動性に問題が起ることはなく、むしろ取引量を増加させました。
外為市場は、市場規模の大きさや流動性において優れた市場である、ということができるのです。
ロンドン市場が最大
では、市場別に見て行きましょう。
外国為替取引は、世界の様々な市場(エリア)で行われています。
最大の市場はロンドン市場で、1日の取引高は1兆8000億ドル。
次いで取引高が多いのはニューヨーク市場(1日の取引高は9000億ドル)、
3位は東京市場(1日の取引高は3000億ドル)となっています。
ロンドン、ニューヨーク、東京が、外国為替3大市場とされています。
米ドルが中心
通貨別に見て行くと、
米ドルがらみの取引(ユーロ/ドル、ドル/円など)が全体の85%、
ユーロがらみの取引が39%、円がらみ19%、英ポンドがらみ13%、豪ドル8%
などとなっています。
通貨ペア別では
ユーロドルが28%、ドル円14%、ポンドドル9%で、この3つで全体の半分を超えます。
以下、米ドル豪ドル6%、米ドルカナダドル5%、米ドルスイスフラン4%・・・となっています。
外為市場は、米ドルを中心に取引されており、
米ドル以外の通貨ペアで最も多いのはユーロ円なのですがそのシェアは3%にすぎません。
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