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中国の銀行2013/5

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中国の銀行、不良債権が増大 

(2013年5月1日)


《ポイント》

  • 中国の主要8銀行の不良債権が、1年で1割増加した。
  • 中国は、シャドーバンキング問題に加え、大手行の不良債権問題も浮上しつつある。

中国の銀行の不良債権の増加が目立ってきた。

香港で上場する主要8行の不良債権残高は、1年前に比べて1割強増加した。
(8行の不良債権残高は3800億元。約6兆円)

中国の主要8銀行の不良債権(2013年3月末)
銀行名不良債権残高
(億元)
前年比増加率
中国工商802.4+10%
中国建設777.8+10%
中国農業856.3+1%
中国664.0+4%
交通307.4+40%
中国民政109.2+30%
招商130.5+38%
中信154.9+87%

中国工商銀行など4大国有銀行は、貸出しの伸びが大きいため不良債権比率は1%前後に低下したものの
不良債権残高は6%増えている。(年年比)

輸出型の中小企業向けの貸出しが多いと見られる準大手・中堅4行は
不良債権の残高、比率ともに増加した。
(残高は1年前に比べ5割増。昨年12月末からの3カ月でも14%増加している。)

各行は、不良債権の増加について「局地的な現象」と説明し
「製造業と卸・小売業に集中している」として
特定の地域や業種に限られた不良債権増加だとの見方を示している。

ただし、主な輸出先である欧州経済の先行きは不透明であり
中国国内の景気も低迷しつつある。

中国政府は強い警戒感を見せ
中国銀行業監督管理委員会(銀監会)の幹部は4月19日、
「銀行が直面するリスクは依然厳しい」との見方を示し、
「不良債権残高の伸びをコントロールする」ことを今後の重点施策に掲げた。

中国では、高利回りをうたい集めた資金をリスクの高い相手に貸し出す「理財産品」などの
シャドーバンキング(影の銀行)問題が取り上げられているが、
今後は、大手・準大手の銀行の不良債権への対応も課題となる。

(2013年5月1日)


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