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ポルトガル経済

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ポルトガル経済

ポルトガル経済の動向・指標

国名ポルトガル共和国経済成長率-3.17%(実質、2012年)
首都リスボンインフレ率2.78%(年平均、2012年)
通貨ユーロ失業率15.7% (2012年)

ポルトガルの経済成長率

ポルトガル経済成長率 推移

ポルトガルのインフレ率

ポルトガル・インフレ率

ポルトガルの財政

ポルトガルの政府総債務残高のGDP比は123.0%。(2012年末)

ポルトガル財政収支(対GDP)

ポルトガル・プライマリーバランス推移
 *プライマリーバランスとは
  「国債発行収入を除いた歳入」から「国債の利払い・償還費を除いた歳出」を差し引いたもの

ポルトガルの経常収支

ポルトガル経常収支 推移

*経常収支 = 貿易収支 + サービス収支 + 所得収支 + 経常移転収支

 

ポルトガルの政策金利

ポルトガルはユーロ参加国。ECBの政策金利は「レポレート」(レポ金利)。

ECB(欧州中央銀行)政策金利の推移

ユーロ圏参加17カ国オーストリア、ベルギー、キプロス、エストニア、
フィンランドフランスドイツギリシャ
アイルランド、イタリア、ルクセンブルク、
マルタ、オランダ、ポルトガル、
スロバキア、スロベニア、スペイン

ポルトガル 経済の現状

2009年10月にギリシャ国家財政の粉飾が明らかになり
ギリシャ国債の格下げ、利回りの上昇が続く中、
同様に財政収支が悪化しているポルトガル(2009年の財政赤字のGDP比は▲9.3%)に対し
市場の目が厳しくなり、ポルトガル国際も格下げ、利回り上昇が続いた。

2011年4月には格付け機関ムーディーズがポルトガル国債や国内銀行や業界の格付けの引き下げを発表し、
国内の金融機関は国債の購入「停止」を表明。

ポルトガル政府は記録的な高利回りで短期国債を発行して
10億ユーロを調達する事態に追い込まれた。

そして4月6日、ついに欧州連合(EU)に緊急金融支援を要請。

5月に780億ユーロ(約10兆2000億円)の支援が決まった。

支援の条件である財政赤字削減策は
増税、医療費個人負担増、公共投資削減、公務員削減など痛みの伴うものとなったが
ポルトガルはこれらを実施してきた。

これで財政赤字は減少し(財政赤字のGDP比は、2011年▲4.4%、2012年▲4.9%)、
一時14%まで上昇していた国債利回りも5%台まで低下してきている。(10年物)

ただし国民経済は深刻な状況に陥り、
失業率は17%と過去最高、成長率は2年連続でマイナスとなっている。
(2013年もマイナス成長は確実で、3年連続となる見通し)

けれどもポルトガル政府が取りうる景気対策は皆無に近く、
欧州経済全体がマイナスに沈み込み、中国経済をはじめ新興国も減速しており、
景気浮上の足がかりは今のところどこにも見いだせない現状である。

ポルトガル経済動向(2013年7月)

財政再建維持で混乱がいったん終息へ(7月25日)

ガスパール財務相が、緊縮財政批判で辞任(7月1日)、
この後任人事に反発してポスタル外相が辞表(7月2日)、という混乱にあった政局は、
連立政権を組む民衆党の代表でもあるポスタル氏を副首相に昇格させるというコエリョ首相の判断で落ち着くと見られていました。

しかし、この人事案をカバコシルバ大統領が拒否を表明して、再び混乱し
ポルトガル10年債の利回りは8%を超える事態になりました。

けれどもカバコシルバ大統領が要請した与野党の政策協議が決裂してしまい、
結局、大統領が副首相人事を含む内閣改造を認めることで、ようやく一連の政治混乱は収束に向かっています。

今後のの焦点は、財政再建策に異議を唱えているポスタル新副首相がIMF、EUとの交渉担当であること。

IMFのポルトガルへの支援の前提となる財政再建策について
ポスタル新副首相がどのような発言をするのか・・・市場は注目しています。

政治の混乱とポルトガル国債の下落(7月5日)

緊縮政策を続けるポルトガルが政治的に限界に入りつつあります。

7月1日にガスパール財務相が辞任。
7月2日には、連立政権を組む民衆党の代表でもあるポスタル外相が辞表を提出。

民衆党が政権離脱すれば、コエリョ首相を支える社会民主党は少数与党となるため
これまで進められてきた緊縮政策が行き詰まるとの見方が広がり、
ポルトガル国債が売られ、
10年物国債利回りは、3日に一時、8%台まで跳ね上がりました。

ポルトガルは2011年5月にIMFやEUから780億ユーロ支援を受け、緊縮政策を進めてきたのですが
相次ぐ増税、公共事業削減などで景気は2011年から2年連続でマイナス成長であり
失業率は18%を超えようとしています。

たとえ緊縮政策の目標を達成したとしても、持続可能な成長戦略がない中では
国民の支持は得られず、早晩頓挫することになるでしょう。

緊縮一辺倒の政策から、ポルトガル政府も、IMFやEUなども転換を図るときに来ているようです。

《7月6日、連立維持で合意》
ポスタル外相の辞任を受け、連立解消⇒少数与党化⇒政権の不安定化、が危惧されていたましたが
コエリョ首相は7月6日、
連立パートナーである民衆党と、外相を辞任したポルタス同党党首を副首相とすることで合意に達したことを明らかにしました。

首相側の譲歩でひとまず混乱は回避された形となっています。

ポルトガル経済動向(2013年6月)

ポルトガルの2013年第1四半期(1-3月)のGDP成長率は、前期比▲0.4%、
前年同月比で▲4.0%であった。

今年通年の成長率見通しはマイナス2.3%。

こうした中、ポルトガル政府は今年初め、新たな緊縮策として
年金の支給開始年齢の引き上げ(65歳⇒66歳)などを打ち出した。

一方で、5月23日、政府は、法人税を25%⇒7.5%に引き下げる方針を発表。

失業率が17%に達する中で国民の不満は高まってきており、数万人規模のデモが発生している模様。


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