オープン市場
金融危機 経済破綻 世界・日本 > 金融入門 > 金融市場とは > オープン市場
オープン市場
オープン市場は、
インターバンク市場とともに1年以下の短期資金を融通し合う金融市場です。
インターバンク市場が銀行、生損保、証券会社などの金融機関だけが参加できるのに対し、
「オープン市場」は、金融機関だけでなく、企業、地方公共団体なども参加することができるため
「公開市場」と呼ばれることもあります。
オープン市場には、
国庫短期証券(TDB)市場、CD(譲渡性預金)市場、CP(コマーシャルペーパー)市場、
債券現先市場、債券レポ(貸借)市場、などがあります。
では、各市場の特徴についてかんたんに見て行きましょう。
国庫短期証券(TDB)市場
国庫短期証券(TDB)は、
・TB(割引短期国庫証券)…国債の償還・借り換えに対応する目的で発行される短期証券
・FB(政府短期証券) …国庫や特別会計などの一時的な不足を補うために政府が発行する証券
が2009年2月に統合され、発行されています。
国の発行する証券であることから、高度の信用力と流通性があり、
外国の中央銀行などの公的機関も保有する円の運用先にしています。
償還期間は、2か月、3カ月、6か月、1年。
機関投資家限定の商品であり、個人や個人に類似する法人への譲渡はできません。
また、2010年10月から日銀の資産買い入れ基金によるTDB買い入れオペレーションが導入されています。
CD市場
CD市場は、「譲渡性預金証書(CD)」の売買が行われる市場です。
CDとは、第三者に譲渡が可能な銀行の預金証書(定期預金)であり、
CDを購入した場合は、通常の預金と同じく、利息や元本を受取ります。
(満期前に、自由に売買できる預金証書)
ただし、日本のCDは、譲渡に際してそのつど発行金融機関に通知する必要があり、
譲渡時には公証人役場で譲渡日の確定日付の取得が必要になるなど
事務処理上の煩雑さがあります。
CP市場
CPとは、コマーシャルペーパーの略で
信用力のある優良企業が、資金調達のために発行する短期社債もしくは手形をいいます。
購入するのは銀行や保険会社など。
2002年に電子CP法が施行され、現在はそのほとんどが電子CP(短期社債)の形で発行されています。
(社債金額は1億円以上、期間1年未満、一括償還、ゼロクーポン型、無担保などの要件があります)
債券レポ市場
レポ取引とは、現金を担保に、国債などの債券を貸借する取引をいいます。
取引関係は
・資金調達する場合・・・債券を貸す ⇒担保として現金を受取る
・資金を運用する場合・・・債券を借りる ⇒現金を差し出す
ということになり、
実質的には、国債などを担保とした資金取引です。
債券現先市場
「あらかじめ決められた価格で将来買い戻す」という約束で、債券を売ることにより
資金を調達する取引。
(債券を売った側は、買い戻すまでの期間、資金を調達できます。)
形式上は債券売買ですが、実質的には債券を担保とする短期の資金貸借取引です。