REIT、5年ぶりの新規上場で活発化
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REIT、5年ぶりの新規上場で活発化(2012年3月)
シンガポール企業が、史上最大級の資金調達
REIT(不動産投資信託)の国内の動きが活発化し始めた。
REITの国内での新規上場は、不動産市況の低迷などで2007年以降途絶えていた。
しかし、4月下旬にケネディックス・レジデンシャル投資法人が新規上場し、
年央にはシンガポール政府公社系の会社が国内最大級の調達規模で上場する動きが伝えられ
大和ハウス、東急不動産も年末にREITを上場させる。
とくにシンガポールのGLP(グローバル・ロジスティック・プロパティーズ)は
日本国内の物流センターなどに投資するREITの上場で
公募による調達額は1000~1500億円規模に達する可能性がある。
(これまでの国内最高調達額は、2006年のコマーシャル投資法人の1200億円。)
大和ハウスも、物流施設や商業施設などに投資するREIT上場で
資金調達額は900億円前後とみられている。
2012年のREIT上場計画 | ||||
企業 | 投資対象 | 上場時期 | 公募による調達額 | 上場時の調達額 |
---|---|---|---|---|
GLP (シンガポール) | 物流施設 | 2012年・年央 | 1000~1500億円 | 2000~3000億円 |
大和ハウス | 物流施設・商業施設 | 11月頃 | 900億円前後 | 1500億円前後 |
ケネディックス | 住宅 | 4月26日 | 約150億円 | 約300億円 |
東急不動産 | 商業施設など | 2012年度中 | - | - |
REIT(不動産投資信託)は、
投資家から集めた資金で商業施設・住宅などを取得し、
賃貸収入などの利益を投資家に還元する金融商品。
既に上場しているREITも、
この1~3月期の資本調達額は、前年同期比18%増加(公募増資額951億円)するなど、
2008年以降で最高となる見込み。
長らく低迷してきたREIT市場、そして国内不動産市場が
日銀の金融緩和(実質的なインフレターゲット策)などにより
にわかに活気づいてきた形だ。
FRB、ECB(ヨーロッパ中央銀行)、日銀などの金融緩和は今後も継続せざるを得ない状況であり
不動産市況はこれを背景に活性化が見込まれる。
《東証REITの推移》
(2012年3月30日)
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