短資会社
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短資会社 (用語集)
短資会社とは、
短期金融市場(1年以下の資金取引市場)において市場の仲介業務を行う組織です。
(金融機関相互の貸借取引のブローカー業務)
短期金融市場(インターバンク市場)では、金融機関同士での資金のやり取りが行われていますが
短期金融市場には、証券取引所のような市場はなく、
金融機関相互で条件が合致することによって取引を行っています。
この取引を「短資会社」が仲介することにより、
金利の透明性が高くなり、取引が成立しやすくなります。
短資会社の業務は、
・「コール資金」の貸借、およびその媒介
・「手形」の売買、およびその媒介
・「譲渡性預金(CD)」の売買、およびその媒介
・「コマーシャルペーパー(CP)」の売買、およびその媒介
・「短期社債」の売買、およびその媒介
・「国債、一般債」の貸借、およびその媒介
・「現金を担保とする株券」の貸借、およびその媒介
・「信託受益権」の売買、およびその媒介
・投資信託の販売
・有価証券について証券取引法により短資会社が営むことができる業務
短資会社の主な機能は、
●ブローキング機能
…コール市場で、資金の出し手・取り手の希望条件を突き合わせ、仲介する。●ディーリング機能
…有担保コール取引、手形売買取引、国庫短期証券取引などにおいて
自己勘定で売買、貸借を行う。
(担保物を資金の取り手から受け、自己のリスクテイクにより資金貸付を行う)
短資会社は3社体制
短資会社は、2001年の合併により、
セントラル短資、上田八木短資、東京短資 の3社となっています。
(それ以前は6社の短資会社があった)
3社への合併統合の要因としては
・自己資本比率規制の影響
・RTGS(即時グロス決済)導入に伴う決済資金の必要
・日銀のオペレーションの「短資会社経由」から「直接入札」への変更
・日銀のゼロ金政策の長期化、量的緩和策
などが指摘されています。
金融緩和により、各金融機関は、日銀当座預金口座に超過準備を積み上げていて
短期金融市場の取引量が低下し、短資会社は手数料収入の減少を余儀なくされています。
マーケットの構造自体も変化する中で短資会社も直接の影響を受けているのです。