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デフォルト

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デフォルト

デフォルトとは、国や企業など債券の発行体が、資金繰りの悪化や破綻・倒産などで
債権の「発行条件」で決められた「利払い」や「元本償還」を延期・停止することをいいます。

国債などの「債券」は、発行時に
「額面金額(元本)」「期間ごとに支払われる利息額(クーポン)」
額面金額が支払われる「償還期限」、利息が支払われる「利払い日」
などの発行条件が定められていますが、
債券の発行体が、倒産・破綻などによって発行条件通りの償還・利払いを停止すれば
この債券は「デフォルトした」ということになります。

デフォルトのリスクがある債券は、デフォルトリスクのない債券より価格が安くなりますので、
債券の利回りは上昇します。

この上昇した利回り分を「信用リスクプレミアム」といいます。

例えば、国債の場合、
財政破綻によって国債がデフォルトするリスク(財政リスク)が市場参加者に意識されれば
その分、国債価格は安くなり、国債利回りは上昇するわけです。
これを財政リスクプレミアムといいます。

デフォルトリスクと格付け

債券の発行体が破綻して、利子や元本が受取れなくなることを「デフォルト」というわけですが
投資家は、債権のデフォルトリスクがどれくらいかの判断基準がなければ
安心して国債や謝意に投資することができません。

このため、
「スタンダード・アンド・プアーズ」(S&P)、「ムーディーズ」「フィッチレーティングス」
などの格付け機関が
債券の安全度に関する情報をアルファベットなどを用いた記号で提供しているわけです。

例えば国債の場合、格付け会社は、
当該国の財政が悪化してデフォルトリスクが可能性が高まれば格付けを引き下げ
財政状況が好転すれば格付けを引き上げます。

投資家は格付けを投資判断の指標の一つとして利用しているのです。

デフォルトの事例

世界では1983年以降、12カ国でデフォルトが発生しています。

《近年のデフォルト事例》

時期デフォルト
1998年7月ベネズエラ3億ドル
1998年8月ロシア727億ドル
1998年9月ウクライナ13億ドル
1999年7月パキスタン16億ドル
1999年8月エクアドル66億ドル
2000年1月ウクライナ11億ドル
2001年11月アルゼンチン823億ドル
2002年6月モルドバ1億ドル
2003年5月ウルグアイ57億ドル
2005年4月ドミニカ16億ドル
2006年12月ベリーズ2億ドル
2008年12月エクアドル32億ドル

とくに1998年のロシア危機、2001年のアルゼンチン危機は、
世界経済にも大きな影響を与えました。

国家がデフォルトするほとんどのケースは
外国の資金によって経済運営・財政運営を行っていた国において
何らかのきっかけで、その外国の資金が流出して、財政が成り立たなくなることで起っています。

そして、国家がデフォルトすると
国内にあった資金は怒涛のごとく流出しますので、通貨は暴落し、
ハイパーインフレーションが発生します。

ハイパーインフレーションは、国が抱える負債の「実質価値」をその分引き下げますので
それでようやく財政、経済が落ち着いて行くのです。
(その間、国民は、塗炭の苦しみを味わうことになりますが。)

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