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リスクプレミアム

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リスクプレミアム

リスクプレミアムとは、銀行の貸出相手や債券の発行体のリスクに応じて
上乗せされた金利分のことをいう。

リスクプレミアムの要因には以下がある。
 ・信用リスク
 ・期間のリスク
 ・流動性リスク
 ・デフォルトリスク

信用リスクとリスクプレミアム

貸したお金が返ってこないリスクを「信用リスク」というが、
銀行がお金を貸す場合、貸した相手の信用リスク(貸倒れになる危険性が高い)が高い場合
その分、金利を上乗せして貸し出すことになる。

この上乗せ分を「リスクプレミアム」という。
(信用リスクプレミアム

例えば、信用リスクが極めて低い(貸倒れ危険がほとんどない)優良企業には
短期プライムレートの1.5%で貸したとしても
信用リスクの高い中小企業A社には同じ金利で貸すことができない。

銀行は、A社の貸し倒れリスクの高さに見合った高い金利水準で貸し出すことになる。

短期プライムレートの1.5%に2%上乗せして3.5%で貸したとしたら
この2%分が「リスクプレミアム」ということになる。

*プライムレートとは銀行の最優遇貸出金利をいう。
*プライムレートには、
 期間1年以下の「短期プライムレート」と1年超の「長期プライムレート」がある。

つまり、信用リスクが高ければ高いほどリスクプレミアムは大きくなり、
貸出金利も上昇するということ。
(逆に言えば、信用リスクが小さければその分リスクプレミアムも小さくなる。)

貸出期間とリスクプレミアム

貸出期間によってもリスクプレミアムは変わってくる。

貸出期間1年よりも、貸出期間が10年の場合の方が貸し倒れリスクが高いからだ。

流動性リスクとリスクプレミアム

債券の場合には、その債権の流動性も関係してくる。

流動性とは、市場での売買のしやすさのこをいい、
流動性が低くければ、換金しにくいわけなので、
売りたい時に売れない、不当な価格で売らざるを得ない、などのリスクを伴うことになる。
(流動性リスク)

つまり、流動性リスクの大きい債券は、その分リスクプレミアムも高くなる。

デフォルトリスクとリスクプレミアム

債券の発行体(国や企業など)が、資金繰りの悪化や破綻・倒産などによって
債権の発行条件で決められた「利払い」や「元本償還」を延期・停止した場合、
この債券は「デフォルトした」といわれることになる。

債券の発行体のデフォルトリスクが高ければ、その分債券価格は低くなり、
債券利回りは高くなる。


信用リスク、期間のリスク、流動性リスク、デフォルトリスクが高ければ高いほど
不確定要素が多いということになり、
その分金利が上がり、資金調達コストが高くなる。
これをリスクプレミアムという。


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