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インド、銀行業の門戸開放へ

インド、銀行業の門戸開放へ

インド政府、インド準備銀行(中央銀行)は
10年ぶりに銀行業への企業参入、新銀行の設立を認める方向で準備を進めています。

インド政府は、減速が顕著となったインド経済のテコ入れ策として
規制緩和を進めていますが、銀行業の門戸開放もその一つです。

インドの銀行業は成長分野とみなされていて
すでに26の企業が参入申請をしていますが、
はたして本当に認可され、改革が進むのか、注目が集まっています。

インドの商業銀行は、公的銀行が中心

インドの銀行システムは、1947年の独立時に銀行国有化を行って以来
公的銀行がその中心を担ってきました。

1990年代に入って徐々に民間銀行の参入を認めてきたわけですが
現在でも、公的銀行が預金の6~8割を占めています。
(公的銀行は30弱、民間銀行は20行です。)

2003年の銀行新設認可では大企業の参入については認められなかったのですが
今回は、財閥企業、大手企業グループにも参入規制がなく、門戸が開放されました。

新銀行がインド経済を発展させる?

世界銀行の推計では
インドの成人国民で金融機関に口座を持つ人の比率は「35%」

タイ 73%、中国 64%、ブラジル 56% に比べても低く、
人口の7割が住む農村部には金融機関がない地域が多くあります。

また、銀行が少なく、競争がほぼないに等しいため、
企業が融資を受ける場合に10%以上の金利を要求されることも多いという状況です。

銀行の新規参入が広がれば、低所得者を金融取引に取り込み、
中小企業などへの融資も広がり、
競争が生まれることで貸し出し金利の低下にもつながる可能性があります。

インド当局は、新銀行に、拠点の25%を農村に置くことを義務付けており、
農村部への銀行浸透を図ろうとしています。

では、今回の認可拡大で、新銀行は増えて行くでしょうか?

タタ・グループ、リライアンス・キャピタル、L&T など
インドを代表する大企業グループが今回、銀行設立申請をしたことによって
インドでは期待が高まっているのですが、
「準備銀行が満足する候補がいなければ、1行も誕生しないこともありうる」
との現地アナリストの指摘や
「総選挙前の得点稼ぎにすぎない」との声もあり、
実際にどう進んで行くのか、推移を見守る必要がありそうです。
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