米国の住宅価格が上昇
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米国の住宅価格が上昇へ (2013年2月28日)
《ポイント》
- 2012年の住宅価格指数は、6年ぶりにプラスに転じた。
- 住宅価格の上昇が、住宅資産を増加させ、個人消費を上向かせる効果を持つ。
- 今後の推移は、なお慎重に見る必要がある。
米国の住宅価格が底入れし、上昇に転じ始めている。
米住宅価格の代表的な指標であるS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市)は
2012年の1年間で6.9%上昇し、6年ぶりにプラスに転じた。
銅価格指数は金融危機のあった2008年に年間で18.6%下落し、その後も指数低下が続いていた。
一方、住宅着工件数は2010年からプラスが続いている。
価格がようやく底を打ったことで、家計の資産効果などを通じた景気押し上げ効果の期待が高まっている。
米家計の住宅資産残高は、2012年9月時点で2011年末比1.2兆ドル増加(約20%増加)した。
(FRB・連邦準備制度理事会の集計)
また、米国では「住宅資産が1ドル増加するごとに、個人消費支出が0.11ドル増える」とされており、
(ドイツ銀行調査チーム)
2013年にはGDPの0.6%に相当する850億ドル分、個人消費を押し上げると予想されている。
ただし、価格水準は2006年のピーク時に比べれば、まだ3割低く、
投資目的の買いが需要を押し上げているため、実需の戻りがどの程度か見極めにくい面もある。
今後の見通しについてはまだ慎重に見ておく必要があるかもしれない。
(2013年2月28日)
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