為替レート
金融危機 経済破綻 世界・日本 > 金融入門 > 外為市場 > 為替レート
為替レート
為替レートとは、ある通貨とある通貨の交換比率のことです。
「1ドル=95円75銭」の場合、1ドルと95円75銭を交換できるということですが
このレートは刻々と変化しており、また、交換をいつ行うかによっても異なります。
直物と先物
私たちが為替レートという場合、ほとんどが「直物レート」を指しています。
「直物」とは、
通貨の売買を契約した日から「2営業日後」に通貨の受け渡しをする(決済する)為替のことで
「スポット」とも言われます。
例えば、火曜日にドル買い・円売りの取引をした者は
2営業日後の木曜日に円を支払い、ドルを受け取ります。
テレビなどで報道されるのは、スポットレートです。
一方、「先物」とは、
通貨の売買を契約した日から「2営業日以降」(例えば1カ月後)に通貨の受け渡しをする(決済する)もので、「フォワード」といいます。
さきほどの例で言えば、金曜日以降に(3営業日以降)に決済するものは「先物」(フォワード)です。
つまり、通貨の受け渡し(決済)が、3カ月後、6カ月後などに行われるのが先物で、
それに適用されるレートが先物レートです。
為替レートの表示
私たちが通常見るのは
1ドル =98円38銭
1ユーロ=128円95銭
1ポンド=150円90銭
という表示になります。
このように外貨の1単位を自国の通貨で表示する方法を「自国通貨建て」といいます。
逆に、自国通貨1単位を外貨で表示することもできます。
1円=0.0102ドル
1円=0.0078ユーロ
1円=0.0066ポンド
このような表示方法を、「外貨建て」または「他国通貨建て」といいます。
どちらで表示しても同じことなわけですが、一般的にどの国でも「自国通貨建て」で表示しています。
銀行間市場での表示
外為市場(銀行間市場)では、「ドルを中心に」為替レートが表示されます。
例えば
ドル/円98.38
ドル/スイス0.9270
ドル/カナダ1.0278
などです。
ただし、「ポンド」「豪ドル」「ニュージーランドドル」「ユーロ」などは例外となります。
ポンド/ドル1.5338
豪ドル/ドル1.0503
ユーロ/ドル1.3107
英国ポンドが中心になるのは、かつて基軸通貨であった名残であり、
オーストラリアドル、ニュージーランドドルは英連邦の通貨としてこれにならっています。
ユーロが中心表示されるのは、ドルに代わる通貨を目指した欧州諸国の意気込みの表れでしょう。
(ドイツマルク、フランスフランなどは、ドル中心表記でした)
クロスレート
外為市場では、ほとんどがドルがらみの取引になりますが
ユーロ/円、ユーロ/ポンドなど
ドルを介在しない為替レートもあり、これを「クロスレート」といいます。
クロスレートの計算は、2つの対ドルレートから求めます。
例1)ユーロ/円
ドル/円98.38
ユーロ/ドル1.3107
⇒1ユーロ=1.3107ドル=1.3107ドル×98.38円=128.9467円
例2)スイス/円
ドル/円98.38
ドル/スイス0.9270
⇒1ドル=98.38円=0.9270SF
1SF=98.38/0.9270円=106.13円