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ライフネット生命保険、上場
ライフネット生命保険は、2012年3月15日、東証マザーズに上場した。
インターネット生保としては初の上場。
見積もりから契約まですべてネット上で行うことが出きる「ネット生保」は
2008年にスタートして以来、契約数は急増しているが
生保全体でのネット生保のシェアは、まだ1%未満という水準。
ライフネット生命は、上場により知名度と信用力を高め
さらなる普及を目指している。
15日のライフネット株は、
売り出し価格1000円を下回る930円で寄り付いた。
生保事業は、準備金の積み立て義務があるため、
契約数が一定規模になるまで利益が出ない。
ネット生保の「成長性」より、「当面の赤字」が嫌気される形のスタートとなった。
ライフネット生命の将来性
ライフネット生命は、2008年5月に開業。
契約数は、2008年12月末の2700件から、
2010年には5万件を突破し、
2011年には10万件突破と急増を遂げている。
既存生保のように
膨大な営業マンを置くことをせず、
テレビCMなどの莫大な広告費も使わず、
保険種類も「定期保険」「医療保険」「就業不能保険」の3つに絞り込むことで、
営業経費・宣伝広告費・管理運営費などを圧倒的に抑え込んでいる。
こうした革新的運営方法によって
「保険料」は、既存生保の「半額」程度。
定期保険の保険料 | |
---|---|
大手生保A社 | 2510円 |
ライフネット生命 | 1310円 |
*契約年齢30歳、保険金額1000万円、
保険期間10年の場合
また、保険設計がシンプルでわかりやすいため、
保険事故が発生したときの「不払い」問題も起こりにくいと考えられる。
(主契約に特約に特約を重ねて行くという既存生保のスタイルでは
契約者が、自分がどんなときに、どの時点であれば、いくらもらえるか、
よくわからない場合が多く、それが請求漏れ、不払いの問題を生む原因となる。)
「就業不能保険」も、一家の大黒柱が長期間働けなくなった時の生活保障という
現代の社会的ニーズにこたえる注目の保険。
ライフネット生命は、インターネットというツールを駆使することによって
保険本来の「相互扶助」という社会的役割に回帰しつつ
新たな社会的ニーズに応え、それをより安く提供しようとしている。
ただし弱点は、
契約者の7割が、20~30代という若い年代に集中してしまっているという点。
今回のマザーズ上場により、
ライフネット生命の保険契約ががさらに伸びて行く契機となるか、注目される。
(2012年3月16日)