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ユーロ圏失業率2013/4

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欧州ユーロ圏の失業率、12.2%と過去最悪 

(2013年6月1日)

ユーロ圏17カ国の2013年4月の失業率は、12.2%となり、過去最悪を更新した。
(欧州連合統計局、5月31日発表)

失業率はほとんどの国で悪化しており、
スペインは26.8%と前年比で2ポイントも上昇している。

《ユーロ各国の失業率》

-2012年4月2013年4月
ユーロ圏平均11.2%12.2%
ドイツ5.5%5.4%
スペイン24.4%26.8%
ポルトガル15.4%17.8%
イタリア10.6%12.0%
フランス10.1%11.0%
ベルギー7.5%8.4%
オランダ5.2%6.4%

欧州の財政・金融危機は一旦の落ち着きを見せている状態にはあるが
これは、ECB(欧州中央銀行)をはじめとする欧米日・中央銀行の金融緩和によるものであり
足元の経済状況は悪化の一途をたどっている。

ドイツの主要経済研究機関の共同研究によれば
ユーロ圏がプラス成長に転じるのは来年(2014年)としているが
その場合でも失業率はさらに12.4%に悪化する。

景気悪化・失業率上昇という局面にあっても
財政再建を優先せざるを得ない欧州各国に対策の余地は残されていない。

ギリシャは公務員を大幅削減することを4月に決定し
フランスも国防軍の人員削減に動く。

25歳以下の若年層の失業率が40%を超えるイタリアでは、4月に誕生したレッタ政権が
120億ユーロ(約1兆6000億円)を投じて失業率8ポイント引き下げる、と報じられているが
実際の内容は「柔軟な雇用契約の推進」や「中高年の早期退職」といったものになる公算が高く
効果はほとんど期待できない。

打ち得る対策も、その余力も失い、緩和マネーのみが命脈をつないでいる欧州に
明るい未来を描く方途は残されていないようだ。

(2013年5月14日)


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