モンゴルEPA
金融危機 経済破綻 世界・日本 > ニュース > 国内ニュース > モンゴルとのEPA、交渉入りへ合意見通し
モンゴルとのEPA、交渉入りへ合意見通し
(2012年3月3日)
日本とモンゴル両政府は、3月中に、
EPA(経済連携協定)締結に向けた交渉に入ることで合意する見通しとなった。
2010年6月から日本・モンゴル両国はEPAの効果検証のための官民共同研究に着手し、
2011年3月には報告書もまとまっていた。
2010年度の日本からモンゴルへの輸出額は約138億円。
モンゴルから日本への輸出額は約16億円。
モンゴル国 | |
---|---|
面積 | 156万4100㎡ (世界18位、日本の4倍) |
人口 | 278万人(2010年) |
首都 | ウランバートル |
民族 | モンゴル人(95%) その他カザフ人等 |
GDP | 66億ドル(2010年) |
経済成長率 | 17.3%(2011年) |
失業率 | 3.7%(2011年) |
インフレ率 | 9.2%(2011年) |
主な資源 | 石炭、金、銅、ウラン、レアメタル、モリブデンなど |
貿易額は少ないが
近年、モンゴルは潜在的資源大国として期待を集めている。
オユ・トルゴイ鉱山は、金(1400トン)・銅(3700トン)などの埋蔵量があるとされ、2009年に世界最大級の開発案件として注目を集めた。
石炭は、外資による開発が進んでおり、
タバン・トルゴイは、推定埋蔵量は36億トンと、世界最大の炭鉱とされる。
日本は現在、石炭の輸入先の6割をオーストラリアに頼っており、調達先の多角を図ることが、モンゴルとの経済関係の強化をする目的の一つとなっている。
金、銅、石炭のほかにもモリブデン、蛍石、レアメタル、ウランなども埋蔵量が多いとされ注目される。
特にレアメタル(希少金属類)は、日本も経済産業省が中心となり資源確保戦力を策定し、経済協力、経済支援とセットでの取り組みが始まったところだ。
モンゴルにとって、外国とEPA交渉に入るのははじめとなるが、
中国・ロシアへの経済依存度を下げ、自律的な発展を遂げるためにも
重要な交渉となるだろう。
課題としては、日本の繊維製品などの関税、モンゴルの自動車など工業製品への関税(5%)の撤廃についてだが、
この面でも双方にとってメリットが大きいと考えられている。
《近年の日本・モンゴルの経済協力・政治関係》
2国間条約等 | ・外交関係の樹立(1974年) ・貿易協定(1990年) ・投資保護協定(2001年) ・技術協力協定(2003年) |
---|---|
政治関係 | ・モンゴル大統領来日、共同声明(2003年) ・「日本におけるモンゴル年」(2006年) ・「モンゴルにおける日本年」(2007年) ・日本モンゴル基本行動計画(2007年) ・戦略的パートナーシップに向けた共同声明(2010年) |
《 日本締結した経済協力協定(EPA)》
国名 | 発効時期 |
---|---|
シンガポール | 2002年 |
メキシコ | 2005年 |
マレーシア | 2006年 |
チリ | 2007年 |
タイ | 2007年 |
ブルネイ | 2008年 |
インドネシア | 2008年 |
フィリピン | 2008年 |
スイス | 2009年 |
ベトナム | 2009年 |
インド | 2011年 |
ペルー | 2012年 |
関連ページ
・シェールガス革命と金融 (2012/4/6)
★BRICS銀行の創設で合意 (2012/3/30)
・スペイン国債、利回り上昇 (2012/3/8)
・ブラジル、0.75%金利下げ (2012/3/8)
★IMF、邦銀の国債リスク試算 (2012/3/2)
★ECB、57兆円追加供給 (2012/3/1)
★G20、IMF強化と駆け引き (2012/2/27)
・公的年金の資産減少と国債 (2012/4/3)
★岐路にさしかかる住宅ローン (2012/4/2)
★脱原発、燃料費高騰、円安 (2012/3/29)
★国債利払い費、構造的増加へ (2012/3/16)
・金融庁、投信の規制見直し (2012/3/7)