再び膨張、ヘッジファンド
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再び膨張、ヘッジファンド
(2013年4月18日)
ヘッジファンドや買収ファンドなどが再び膨張し始めている。
ファンドの運用資産は5兆5000億ドル(540兆円)と過去最高を記録し、前年比で10%増。
2008年から50%増加している。
投資マネーは2008年の金融危機を契機に一旦はファンドから撤退したが
米大手企業の買収合戦などの成果を見る中で年金資金が流入し始め、再びファンドが勢いを増している。
ヘッジファンドの2012年の投資収益は6%程度と
米国株の市場平均である13%高よりもかなり低い。
しかし、大手の年金基金などは、単純な株式投資では投資収益の維持は困難との判断に傾き、
ファンドへの委託を増加させている。
日本で動き回るヘッジファンド
ヘッジファンドは、アベノミクスで市場環境が転換した日本での投資を拡大している。
荒い値動きを繰り返しながら円安、株高のトレンドで動く日本の市場は
短期で収益を狙うヘッジファンドには大きなチャンスをもたらす。
日銀の異次元緩和について「リスクの高い実験」「円はやがて雪崩のように暴落する危険がある」
と発言し、注目されたジョージ・ソロス氏が率いるファンドが「円売りで10億ドルの利益を得た」
といった情報が市場で飛びかっている。
一方、米ヘイマン・キャピタル・マネジメントの創業者カイル・バス氏は
「いずれ、日本国債の急落は避けられない」として日本国債売りを続ける構えだ。
日米欧の中央銀行による金融緩和マネーは、投機の拡大をもたらし、
バブル膨張を加速させ、バブル崩壊を早めるものとなるだろう。
(2013年4月18日)
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